半年以上かけてアドリブの練習をアコギでしてきました。
ようやくアドリブっぽくなってきたので、考え方などをシェアしたいと思います。
これまでの経験で分かった「知っておくべき知識と効果的な練習方法」をこの記事につめこんであります。
弾き語りでもイントロや間奏などにちょっとした単音メロディーを混ぜられると3倍楽しいので
ギター初心者には少し難しいかもしれませんが、アドリブに興味が湧いたのなら今日から練習を始めましょう!
アドリブができるようになった知識はこれ↓↓↓
- メジャースケールの度数配置
- CAGEDシステムとコードの度数配置
- コードトーン+テンションという考え方
アドリブ(即興演奏)のカラクリ
アドリブは要するに、押さえてるコードの音(コードトーン)やスケールの音を追いかけて、自由にメロディを奏でる奏法です。
基本的に曲の伴奏はキーから導かれたダイアトニックコードで作られます。
そのダイアトニックコードがキーのスケール音だけで作られているワケだから、ダイアトニックコードだけで作られているコード進行には、そのキーのスケール音がよく合うことになります。
これが外れた音を弾くことなくアドリブできるカラクリです。
ジャズっぽくするにはコードごとにあれこれ考えないとダメですが、ロックは曲のキーでアドリブすればそれっぽくなるので少し簡単です。
まずはダイアトニックコードが多く使われている簡単な伴奏を使って、シンプルなスケールでアドリブ練習しましょう。
ノンダイアトニックコードが出てきたら、とりあえずコードトーンを弾いておけばOK!
ギターでアドリブする時の考え方
曲のキーに合うスケールをなぞるよりも、コードトーンやテンションの音を狙って弾く方がイイ感じにアドリブできます。
コード進行にストーリーがあるように、アドリブにもストーリーを持たせないと音楽的にはなりません。
それをやるために
メジャースケールの度数配置を覚えます。
そうすると1357度と246度を狙って弾けるようになり、音楽的なメロディでアドリブができるようになります。
CAGEDシステムで1357度を覚えよう
各度数がどこにあるのか、その道しるべになるのがCAGED(ケイジド)システムのコードフォームです。
指板全体を通して1つのコードが5つの形で見えるようになります。
CコードをCAGEDシステムで並べてみました(12フレット以降も同じ並び方)↓↓↓
Eフォームの下にDフォーム、Dフォームの下にCフォームというように覚えて、1度がどこにあるのかすぐ答えられるようにしてください。
他の音が1度になってもフォームの順番は変わりません。
DならDCAGEフォームの順だし、GならGEDCAフォームの順です。(1度を先頭にしてCAGEDの文字を並び替える)
図を見てもらえば分かる通り、1度が何弦にあるかでそこに潜むフォームが判明します。
フォームの中にローコードの形が含まれているので、それと紐づけて度数を覚えれば、何のフォームで何度を弾いているのかがすぐ見えるようになってきます。
たとえばAフォーム↓↓↓
ギターの構造上2弦だけ1フレットずれることに注意ですが、1度を中心に何度がどこにあるかはいつでも同じです。
メジャースケールの1~7度はドレミファソラシ
C(ド)を1度とした時の1~7度を弾けば、それがCメジャースケールのドレミファソラシドであり、
Cのダイアトニックコードの構成音(キーCの伴奏で外れない音)を弾いていることになります。
3和音:C、Dm、Em、F、G、Am、Bm(♭5)
4和音:CM7、Dm7、Em7、FM7、G7、Am7、Bm7(♭5)
2、3、6度のマイナーコードが鳴っている時に、各音を1度としたマイナーペンタトニックスケールを使ってもよく合います。
Cメジャースケールの音だから合うのは当然なんですが、
1度の位置が変わることでアドリブの雰囲気も変わってくるので、キーを1度とするだけじゃ物足りない時に使ってみてください。
ペンタトニックスケールの度数については別の見出しに書きました。
同じ度数(同じ音)を見つけるのにオクターブの形も知ってると便利
高さの違う同じ音がオクターブの形で見えると、度数を探す時にとても役立ちます。
ギターの構造上、2弦が1フレットずれることに注意↓↓↓
ここまで7度を隠してましたが、1度の左隣にあると覚えてください。
何度を押さえるかによってコードネームが付いているワケなので、フォームごとに存在するローコードをマイナーやセブンスの形にしても、対応した度数が見えてきます。
メジャーセブンスの形を想像すれば7度が分かるし、マイナーセブンスならm7度(7度の左)が分かります。
これはm3度なども同じです。
メジャースケールの度数を覚えれば、マイナーの度数も見えるようになり、マイナースケールも弾けるようになります。
とにかくメジャースケールの度数配置を覚えましょう。
1357度が分かったら、次はテンションの246度についてです。
Cメジャースケールの1~7度の配置はこうなります↓↓↓
Cメジャースケールの度数とテンションノートの見つけ方
1弦と6弦が同じ並び方になってることと、
3を足せば真上の度数になるってことも知っておくとイイです。(2弦だけ1フレットずれることに注意)
Cメジャースケールの1~7度はドレミファソラシで、8度からオクターブ違いの音になります。
7を引いた度数と同じ音なので、9度=2度、11度=4度、13度=6度です。
2度=ナインス、4度=イレブンス、6度=サーティーンスの音だと覚えましょう。
246度はこの形で覚えました↓↓↓
テンションの音は経過音(弾きたい音につなぐ音)としても使えますが、狙って強調してもイイ感じのアドリブになります。
特に高音弦の2度をスライドなどで強調するとアドリブ感が出るのでお試しを。

ナチュラルマイナースケールも使ってみよう
ナチュラルマイナースケールはメジャースケールの6度を1度としたスケールです。
比較すれば全く同じ配置であることが分かると思います。
Aマイナースケール↓↓↓
Cメジャースケール↓↓↓
キーCならCメジャースケールも使えるし、Aマイナースケールも使えるということです。
使ってる音が全く同じだからキーC=Amだといえます。
これを平行調の関係と言うんですが、見つけ方はメジャーの1度から3フレット左の音がマイナーキーになると考えればOK。
メジャースケールなら明るく、マイナースケールなら哀愁漂う感じにアドリブできるので、切り替えができるとより楽しくなってきます。
メジャースケールだけでマイナースケールの度数配置も覚えたことになりますが、
1度の位置をマイナースケールとして見えてないと、欲しい音を狙って弾くことが難しくなってくるので、しっかりマイナースケールの配置で覚えた方がイイです。
メジャースケールの3、6、7度を1フレット下げたのがナチュラルマイナースケールだと考えて覚えていきましょう。

ペンタトニックスケールはメジャー、マイナースケールから作られている
メジャーペンタトニックスケールはメジャースケールの4、7度を無くした(よな抜き)スケールだと覚えてください。
1、2、3、5、6度の5つの音を使います。
マイナーペンタトニックスケールはナチュラルマイナースケールから2、6度を無くした(にろ抜き)スケールだと覚えてください。
1、m3、4、5、m7度の5つの音を使います。
どんなスケールでも度数が決まっているので、
メジャースケールの度数さえ知っていれば、ポジション(形)で覚えなくても弾けるんです。
何も考えずにポジションをなぞるだけの練習はやめましょう。
スケールは雰囲気を作るためのヒント
和風、琉球、中華があの曲調になるのは、それに合うスケールから音を選んで弾いているからなんですよ。
メジャースケールが明るく、マイナースケールが暗い感じになるのもそうだし、
よく耳にするであろうペンタトニックやマイナーペンタトニックスケールも雰囲気を作るためのヒントだと思えばOK。
この記事ではチャーチモードのことは書きませんが、モードスケールが分かってくるとアドリブのレベルが一段上がります。
ジャズっぽくアドリブしたいならリディアン、ドリアンといったスケールを調べて勉強してみてください。
スケールとアドリブの考え方がよく分かる参考動画↓↓↓
動画で言ってるトライアドは135度のことです。
アドリブができるようになった効果的な練習方法
指板上を動きたくなるかもしれませんが、
CAGEDシステムの1フォームの中でアドリブして度数を覚えましょう。
そのうち次のフォームのどの度数を押さえるか探しながらでも弾けるようになるので、そしたら次のフォームでまた同じことを繰り返すのです。
始まりと終わりの音を決めて、そこに向かって運指するとイイ練習になります。
キーCならCコードの構成音である1、3、5度(ド、ミ、ソ)に落ち着くとイイ感じに聞こえるので、
まずは1度から始まって1度に落ち着く3音くらいの短いメロディを奏でることから始めるとイイかな。
何パターンか考えてそれをつなげていけば立派なアドリブです。
つなげる時は弾かない空白の時間も作って、リズムを感じながら練習しましょう。
外れた音も伸ばしたりさえしなければ1~7度につなぐ経過音として使えるので、弾いちゃダメなんてことはありません。
5度から半音ずつ下がったり、m3度から3度にスライドして入ったり、しっかり度数が見えてるなら外れた音も自由に使ってOKです。
アドリブの考え方はリッキーさんの動画が参考になります↓↓↓
コード進行の各コードに合わせてコードトーン(1357度)やテンション(246度)を狙いたいところですが、それは結構難しいので
ひとまず曲のキーのスケールでアドリブできるように練習しましょう。
YouTubeで「キーC バッキングトラック」と調べて、スローテンポで度数をつぶやきながら練習してください。
度数を狙って弾けることが大事なので、無理に指板全体を使わないように。
あとはこれを毎日続ければ、いつか必ずアドリブできるようになります。
筆者はなんだかんだで半年以上かかりましたが、あなたも諦めず頑張って!
