ギター初心者向けにコードを自力で作るためのコード理論について書きました。
F7#11とか押さえられますか?
この記事を読めば初見のコードを押さえられるようになる他、すでに知ってるコードを押さえやすい省略形にしたり、別のフォームで弾けるようにもなります。
コードの仕組みはギターを始めたばかりの人(特にアコギで弾き語りたい初心者)も知っておいた方がイイことです。
少しずつ理解していって、コードを自力で作るための能力を身に付けましょう。
コードネームは押さえる度数によって決まっている
度数とは簡単に言うと音程の距離みたいなものです。
例えばドを1度としたならレは2度みたいな感じ。
よく分からん人はリッキーさんの解説動画をご覧ください↓↓↓
コードネームと度数をザッと書き出しました。
コードの骨格は1、3、5度で、これに音を足したり上げ下げすることでいろんなコードになるんです↓↓↓
- メジャー:1、3、5度
- マイナー:1、m3、5度
- セブンス:1、3、5、m7度
- メジャーセブンス:1、3、5、7度
- マイナーセブンス:1、m3、5、m7度
- マイナーメジャーセブンス:1、m3、5、7度
- マイナーセブンスフラットフィフス:1、m3、♭5、m7度
- サスフォー:1、4、5度
- アドナインス:1、3、5、9度
- ディミニッシュ:1、m3、♭5度
- ディミニッシュセブンス:1、m3、♭5、6度
- オーギュメント:1、3、♯5度
- シックス:1、3、5、6度
- マイナーシックス:1、m3、5、6度
- ナインス:1、3、5、m7、9度
- イレブンス:1、3、5、m7、11度
- サーティーンス:1、3、5、m7、13度
ギター初心者もご存じであろうD(メジャー)コードも、ちゃんと135度が使われてます↓↓↓
そして3度を1フレット(半音)下げるとDmコードになります(1、m3、5度)↓↓↓
セブンスもナインスもディミニッシュも、コードネームは押さえる度数によって決まっているのです。
そうと分かれば、さっそく指板上の度数を覚えていきましょう。
アコギの弾き語りでよく使う4、5、6弦ルートのA、E、Dフォームで135度を動かして、いろんなコードに変形するのが分かりやすいと思います↓↓↓

2弦を挟むとずれるから違う配置に見えるかもしれませんが、
1度の周りに何度があるかは1度がどこにあっても同じです。
1度を何フレットに持ってくるかでコードネームの最初のアルファベットが決まるので、たとえば5弦2フレットを1度とすれば、B7(1、3、5、m7)が作れたりします↓↓↓
同様にディミニッシュセブンス(1、m3、♭5、6度)や
あまり見かけないマイナーメジャーセブンス(1、m3、5、7度)の押さえ方も見えてきます(Cm+7度と考える)↓↓↓
1度を一番低い音にしなくてもよくて、そういう押さえ方を転回形と言ったりします。
2弦を1度としたDm(1、m3、5)↓↓↓

コードボイシングというんですが、ギターの上手い人はこうやってコードの響きを変えて演奏を引き立ててるんですよ。
コードの押さえ方は指が届く限り無数にあるので、形だけで覚えてたら日が暮れます。
コードを押さえる時は度数も考える癖にして、コードの仕組みを理解しながら覚えていきましょう。
それがコードを覚える方法です。
テンションコードの押さえ方
テンションコードは1、3、5、7度に9、11、13度などを加えるセブンスコードのオシャレ版だと思ってください。
1、2、3、4、5、6、7度がドレミファソラシの1オクターブで、この次もオクターブ違いの音が8、9、10・・・と続きます。
オクターブは高さの異なる同じ音なので7を引いた数、つまり9度=2度、11度=4度、13度=6度と考えればOK。
どんなに複雑なテンションコードでも指板の度数が見えていればヘッチャラです(#は1フレット上げた半音上の音)↓↓↓
コードネームが長くなることもあって7度を省略して書くこともあります。
C9、C11、C13などと書いてあっても、暗黙の了解で7度を入れるようにしてください。

省略コードの考え方
同じ度数は高さの異なる同じ音なので、薄っぺらくなってもイイなら省略可能です。
Fコードをこう省略したり↓↓↓
指が足りなくてC7の5度を省略したり↓↓↓
1、3、7、♭5度といったコードの種類を決定する音を残しておけば、あとはどうやって省略しても良いです。
5度はなくても成り立つので真っ先に省略されます。

5、6弦の音名と度数の並び方
とりあえずレギュラーチューニングの開放弦(何も押さえてない6~1弦)を6弦からEADGBE(家でゲームボーイしよう)と覚えて、そこからたどって答えられるようにしましょう。
1~7度=ドレミファソラシ=CDEFGAB(単音)なので、弦を1本ずつ弾いてみるとドレミファソラシドが縦に並んでいることに気づくかと思います。
C(ド)を1度とした時の度数配置↓↓↓
ギターの指板でシド、ミファが2個続きになっているように、ピアノの鍵盤でも黒鍵を挟まない2個続きの並びになっています。(黒鍵の音が指板図の空欄になっているところ)↓↓↓
2個続きの形でシド(BC=71度)、ミファ(EF=34度)が形成されている↓↓↓
D(レ)やG(ソ)などを1度としても、度数の位置関係は変わりません。C(ド)を1度とした時の度数配置がズルッとずれたと考えればOK。
これが理解できると指板上のどこからでもドレミファソラシドが弾けるようになります。
たとえばD(レ)を1度とした時の1~7度を弾けば、それでD(レ)から始まるドレミファソラシが弾けます。(キーDのDメジャースケールで演奏してることに)
実音だとレミファ♯ソラシド♯を弾いてるんですが、そんなこと考えなくても度数で弾けちゃうワケですね。
実音のレミファ♯ソラシド♯で考えることを固定ド、ドレミファソラシで考えることを移動ドというので覚えといてください。

オクターブの形で高さの違う同じ音(同じ度数)を見つけよう
オクターブの形を知ってると同じ度数を見つけるのに役立ちます↓↓↓
13457度がパパッと答えられると、オクターブの形でさらに拡張できてイイですよ。
コードを自力で作るための知識をアレコレ書いてきましたが、
要するに1~7度の位置関係を覚えて、決められた度数を押えればイイだけの話です。
度数の知識はコードを作る以外にも、瞬間的にキー変更したり、アドリブ演奏なんかにも応用できるので、ギターの腕を上げたい人は頑張って覚えてくださいね。